スキップしてメイン コンテンツに移動

脳炎の原因について

すでにご存知の方も多いかとは思いますが、他の多くの免疫系の病気と同様に、脳炎の原因は分かっていません。なので、残念ながら確実な予防法はありません。
ここでは、個人的に原因となり得ると感じたものをお伝えします。

アレルギー・炎症体質

アレルギー体質など、炎症が起きやすい子は自己免疫疾患になりやすいので気をつけた方がいいと思います。炎症は万病の元。ガン化もあり得ます。

はるさんも 1 歳を過ぎたあたりから口周りが赤くなり痒がっていました。アレルギー検査では鶏や豚、牛などの一般的なお肉のタンパク質の値は総じて高めで、結果を参考にフードを変えたりご飯を手作りにして切り分けをしましたが、原因が特定できないまま脳炎を発症しました。

また、脳炎の原因が小麦由来との情報もありました。小麦に関わらずアレルギー物質全般を意図しているのかもしれませんが、はるさんの場合、うちに迎えてからはグルテンもしくはグレインフリーのフードしか与えたことはなく、おやつも小麦は避けてお肉などを食べていました。ただ一度も口にしなかった訳ではないと思うので、関係は不明です。

ワクチン接種、ウィルス感染

主治医の先生曰く、ワクチン接種やその他のウィルスが原因である可能性もあるのではとのこと。
ワクチン接種に関してはネットでもどなたかが統計を取るために接種時期の情報を集めていたのを見たことがありますし、書籍でも他の免疫系の病気の原因として挙げられたりしています。

はるさんの場合、2017 年 9 月に発症した後にワクチン注射を打っていて、その前の接種は 1 年前でした。動物病院で接種できるワクチンのウィルスの潜伏期間は数日から数週間と短いようなので、はるさんの脳炎とワクチン接種の関係性は不明です。

例えばヒトの場合だと亜急性硬化性全脳炎という麻疹の遅発性ウィルス由来の難病があります。潜伏期間は数ヶ月から数年、その後数年から十数年かけて死に至ります。経過や MRI 画像上の出方は異なるようですが、若いうちに罹患する点や発症から亡くなるまでの期間などに類似点もあることを見ると、やはりこういったウィルスが原因である可能性も大いにあるのだなと思います。
ブリーダーさんでは炎症が見られた子犬に対し育成の継続のためステロイドを使用することもあるので、例えばもともと弱い赤ちゃんの免疫機能が更に下がった状態では何らかのウィルスに感染する可能性も高まります。飼育状況により脳関門 (BBB) などの組織が生まれつき弱ければ、更に脳炎のリスクもあがるのではと思います。

同じ壊死性髄膜脳炎(NME)と診断された場合でも致死までの期間などの経過が異なるのは、原因となるウィルスが異なるためと考えると個人的には何となく合点がいきます。
※ちなみに主治医の先生に抗ウィルス薬を片っ端から試してみたらどうなのかと聞いてみましたが、有効な場合もあるかと思うが一般的に抗ウィルス薬は長期間服用することが想定されていないため、止め時と内臓への負担を考えると難しいかもしれないとのことでした。

歯石取り

もう 1 つ、個人的に関係があるのではと思っているのが歯石取りです。
2017 年 8 月下旬、出掛けのついでにペットショップに定期的に来ている医師免許もあるのかどうか分からない方に麻酔なしの歯石取りをお願いし、その翌日から口が匂うようになりました。脳炎の発症はこの 2 - 3 週間後です。口臭は高用量のプレドニゾロンを服用し始めてからなくなりました。

脳炎の話から少し逸れますが、これは完全に私の無知が原因です。麻酔なしの歯石取りはほぼすべてのケースで家族から隔離されての施術です。何をされても全く分かりませんし、当然犬も動くので傷付きやすいです。

加えて、歯石取りはよほどでない限り、特に病気で既に弱っている子にどうしてもする必要はないと思います。もし歯石ができてしまったとしても、ある程度積もったら少しケアしてあげればきれいに取れます。
はるさんは脳炎を発症してからしばらく歯磨きできない期間が続き、できるようになった頃にはなかなかの歯石が付いてしまいました。でも、歯石がそこそこ大きくなってから歯石取りの器具で端っこから優しく歯石を削ったところ、ぽろりと取れました。

どうしても歯石を取らなくてはいけない場合は、歯科を得意としているお医者さんで麻酔をして実施することをおすすめします。余談ですが、6 ヶ月くらいまでなら噛み合わせも歯医者さんで治せるそうです。

口は脳にも近く、他の病気でも口内環境が原因であるという話も聞きますので、日頃のケアも含めて細心の注意を払ってあげてほしいなと思います。

コメント